[64] プラグインで再生されるコンテンツを組み込もう embed要素
最終更新日:2019年01月30日 (初回投稿日:2013年12月10日)
<embed>要素は、プラグインなどで再生するコンテンツを組み込む要素で、動画、音声、swfなどを組み込みます。
(前々回の<object>要素のときに、代替コンテンツとして使っています)
プラグインとは、この場合は「ブラウザ」に追加インストールして追加の機能を利用するものです。
代表的なプラグインは「Adobe Flash Player」「Windows Media Player」「Real Player」「QuickTime」「Microsoft Silverlight」「Adobe Reader」などがあります。
ただ、今どきのブラウザはもともとプラグイン機能を組み込んでおり「新たなプラグイン追加を非推奨」にしているものが多いそうです。なので、ユーザビリティを考えると <embed>要素は多用しないほうが良いそうです。
動画なら<video>要素、音声なら<audio>要素といった専用の要素を使えということでしょう。
また、Adobe Flashは 2020年末に終了することになったそうです。
(参考:Flash とインタラクティブコンテンツの未来 - Adobe Blog)
Flashはもともとマクロメディア社が開発したソフトウエアですが、Adobeに買われたあともゲームやサイトでよく使われていました。
2007年にジョブスがFlashのセキュリティ的な脆弱性を指摘し、iPhoneはFlashに非対応に。2011年には Adobeがモバイル向けのFlashの開発終了を発表。
昔はFlashでしかできなかった 軽い容量のアニメーションやインタラクティブな動作は、HTML5・CSS3・JavaScriptで同様な効果を作れるため、次第にシェアが少なくなっていきました。
Flash終了に伴って、各ブラウザ(Chrome、Firefox、IE/Edge、Safari)も 2020年末にはFlashの利用は不可能になる予定だそうです。
これでますます <embed>要素の出番は少なくなりそうな予感がします...。
まあそれはそれとして、続けます。
使用する要素 | <embed>(空要素。終了タグ不可) |
---|
<embed>の属性 (一覧はこちら) |
src | :組み込むファイルのURL |
---|---|---|
type | :組み込むファイルのMIMEタイプ | |
width | :表示させるコンテンツの幅をピクセルで | |
height | :表示させるコンテンツの高さピクセルで | |
任意の属性 | :プラグインが必要とする任意の属性と値を指定 | |
グローバル属性 |
<embed>要素は空要素。終了タグはありません。
<embed>要素は、もとはNetscapeの独自要素で、いろんなブラウザでも使えるようになっていましたが、HTML4では非推奨になりました。それが、HTML5から標準仕様で復活しました。
<embed>の代替コンテンツを指定するための <noembed>要素がありましたが、HTML5では採用されませんでした。
<video> <audio> <object> があるので、どちらかというと<embed>のほうが代替的になったためでしょうか。
また、<embed>要素の、name属性、align属性、hspace属性、vspace属性は廃止されました。
動画ファイルを<embed>で組み込む
前回の<object>のときのMP4ファイル(.mp4)を、<embed>要素だけで組み込みます。
↓これは画像です。
クリックで別ウィンドウで開きます。
HTMLはこのようになっています。
<embed src="video/uchiage.mp4" width="640" height="380" type="video/mp4"
autoplay="false" controller="true" pluginspage="https://support.apple.com/ja_JP/downloads/quicktime">
srcで組み込むファイルのURLを、widthとheightでそのファイルの幅と高さを指定します。typeではファイルのMIMEタイプを指定。
2行目の autoplay、controller、pluginspageは、プラグインで使用するための任意の属性です。autoplay="false"で自動再生させない、controller="true"でコントローラーの表示、pluginspage でプラグインのダウンロード先を指定しています。
音声ファイルを<embed>で組み込む
同じく<object>のときのWAVEファイル(.wav)を、<embed>要素だけで組み込みます。
サンプルは、
クリックで別ウィンドウで開きます。
HTMLはこのようになっています ↓
<embed src="audio/SPACE9.wav" type="audio/wav" width="240" height="50" autostart="false"
controller="true" loop="false" pluginspage="http://www.apple.com/jp/quicktime/download/">
loop="false"で繰り返し再生をオフにしています。
swfファイルを<embed>で組み込む
これまた同じく<object>のときのswfファイルを、<embed>要素だけで組み込んでいます。
フラッシュ(.swf)は、ブラウザによっては表示されません(許可することで表示できる場合もあります)
HTMLはこのようになっています ↓
<embed src="img/sample_fla.swf" width="200" height="100" type="application/x-shockwave-flash"
quality="hjgh" pluginspage="https://get.adobe.com/jp/flashplayer/">
<embed>の属性一覧
- src="URL"
- 組み込むファイルのURL。
<embed src="video/ex.mp4" width="640" height="380" type="video/mp4"
autoplay="false" controller="true" pluginspage="http://www.ex.com/"> - type="MIMEタイプ"
- 組み込むファイルのMIMEタイプを指定。
MIMEタイプは「ちょっとメモ:MIMEタイプ」を参照に。<embed src="video/ex.mp4" width="640" height="380" type="video/mp4"
autoplay="false" controller="true" pluginspage="http://www.ex.com/"> - width="表示させるコンテンツの幅" height="表示させるコンテンツの高さ"
- 表示させるコンテンツの幅、高さをピクセルで指定。(%指定は不可になりました)
<embed src="video/ex.mp4" width="640" height="380" type="video/mp4"
autoplay="false" controller="true" pluginspage="http://www.ex.com/"> - 任意の属性="値"
- プラグインが必要とする任意の属性を指定できる。
guality="high", loop="false", menu="false", bgcolor="#ccc", など。
name、align、hspace、vspace属性は指定不可(単にプラグインにパラメータを送信する以外に副作用があるため)だそうです。 - このほかグローバル属性も使います
- id, class, title, style などのグローバル属性も使えます。
グローバル属性については、「[39] 全要素に使える「HTML5グローバル属性」を見てみよう」をご覧ください。
次回予告
次回は <video>要素を使ってみよう。
<video>要素は、動画をプラグイン無しで再生させるための要素で、HTML5 からの新要素です。
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Re: 有難うございました
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